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ゴーストレストランとは、ニューヨーク発祥の飲食業態で、客席を持たないキッチンだけのレストランのことです。実店舗を持たないことで、家賃や人件費などの諸経費を抑えることができるのが大きなメリットです。
オンラインや電話で注文を受けて、キッチンで料理を作り、デリバリーのみで顧客に料理を提供します。出前館やUberEats(ウーバーイーツ)などのデリバリーサービス業者が顧客の元に料理を運ぶので、ゴーストレストランは非対面で顧客に料理を提供できます。
店内で料理をする事にこだわる必要がなくなった画期的な事業形態ですが、デリバリー業者に支払う手数料がかかるなどのデメリットもあります。
契約農家から直送される玉ねぎを使った、こだわりのハンバーガー店。ボリュームがあって写真映えもする高単価バーガーの市場は、競合が少ないのが特徴。テイクアウトニーズが強いので、中長期で安定して利益を上げることが可能です。
テイクアウトやUberEats(ウーバーイーツ)などのデリバリー需要の急増で、全14店が黒字です。(2020.2~2021.2時点)4坪からの小スペースにおいて少人数で運営できるので、最低限のコストで開業できます。
開業にかかる費用 | 296.1万円~662万円 |
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【内訳】 加盟金:88万円(税込) 研修費:22万円(税込) 保証金:20万円(税込) 改装・設備:79万円~155万円(税込) 備品:13.5万円~132万円(税込) 広告・宣伝:0万円~5万円(税込) その他:32万円~76万円(税込) |
運用にかかる費用 | 表記なし |
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【内訳】 ロイヤリティ:0円 |
本部のセントラルキッチンでまとめて下ごしらえと調理をして各店舗に配送するので、店舗で行うことは簡単な調理のみ。小規模のキッチンがあれば即開業できます。食材はある程度保存可能な状態で送られてくるので、廃棄ロスがほとんどありません。
UberEats(ウーバーイーツ)などのデリバリー業者が出来上がった料理を顧客に届けてくれるので、顧客と対面することがありません。
開業にかかる費用 | 125.2万円~281.1万円 |
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【内訳】 加盟金:66万円(税込) 保証金:33万円(税不明) 改装・設備 4.3万円(税込) 車両 3万円(税込) 広告・宣伝 0万円~2万円(税不明) その他 24.5万円~36万円(税不明) |
運用にかかる費用 | 表記なし |
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【内訳】 ブランド使用料:3ブランドまでは月額5.5万円(税込)/4ブランド目以降1ブランドにつき月額1.1万円(税込) |
冷めても柔らかいお肉と寿司のゴーストレストラン。日本人の好きなジャンルの食べ物で競合が少ないステーキとハワイアンポキが、フードデリバリーの主要ユーザーである20~40代の男女に支持されています。
基本的に切ってあえて盛り付けるだけか、焼いて盛り付けるだけなので、調理初心者でも簡単なオペレーションです。新型コロナが収束してもしばらくは客足が戻らないと言われている飲食業界ですが、MONSTERSは1店で複数のブランドを持つ戦略で乗り切ろうとしています。
開業にかかる費用 | 48万5000円 |
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【内訳】 加盟金:33万円(税込) 保証金:10万円(税不明) 研修費:5万5000円(税込)※2名迄 |
運用にかかる費用 | 表記なし |
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【内訳】 ライセンス料:月額3万3000円(税込) |
ゴーストレストランは、UberEats(ウーバーイーツ)や出前館などのデリバリーサービスと連携することで、多数の注文を受けることができます。キッチンさえあれば開業できるので、客席を用意しなければならない飲食店に比べると、初期費用が安く済みます。
本部にセントラルキッチンがある場合は、通常の飲食店なら日常的に必要な食材の仕入れ、仕込みや味付け、メニュー作成、接客、皿洗いなどの業務が発生しません。従業員教育や店内インテリアを考える必要もありません。
顧客を店舗に入れないので、場所にこだわらずに開業でき、立地によるリスクも避けることができます。顧客に店舗に来てもらう形式のレストランは、雨天などの天候が悪い日は客数が減ることもあります。しかしゴーストレストランの場合は、天候に左右されずに営業でき、外出に不向きな天候の日はむしろ注文が増える可能性もあります。
ゴーストレストランはデリバリーサービス内での広告戦略が難しく、埋もれがちです。集客を公式サイトやSNSなどのオンライン上で行わなければならず、デリバリーを使わない人や使ったことがない人にはほとんど認識されません。
飲食店は人と人のつながりが大事ですが、ゴーストレストランが注文者の情報として得られるのは名前(ニックネーム)と注文回数だけです。顧客のデータが取れないので、マーケティングに有益な情報が得られません。
デリバリー業者に支払う手数料の分料理の値段を上げなければならないのもデメリットです。完全にデリバリー専門なので手数料の総額が高くなります。
アフターコロナを見据えた場合、実店舗を持たないゴーストレストランは廃業の可能性もあります。一方でテイクアウトならば、実店舗があり手数料もかからないので、時代が変わっても生き残れるでしょう。テイクアウト主体で一部デリバリーに対応するなど、柔軟な対応も可能です。
ゴーストレストランは、飲食店営業許可、キッチン、フードデリバリーサービスの登録、デリバリーメニューの4つがあれば開業できます。既に営業許可を取得している飲食店の方なら、非常に簡単に開業できます。
無店舗で開業できるので、飲食業界に参入する人にとってハードルが低いサービスです。間借りやシェアリングの発想を使って、低コストで開業することができます。
店舗がある飲食店とは異なる新たなノウハウが必要になります。オンラインデリバリーを舞台に利益を上げることは、プロモーションやデータ分析などのWebマーケティングに強い方が向いています。
数あるテイクアウト系の飲食店フランチャイズの中でも、長期に渡り安定した実績を挙げている本部を調査。
「海鮮丼」「唐揚げ」「カレー」「パン」それぞれのジャンルから、
フランチャイズ本部として最も長く運営をしている1社について、その特徴や開業資金をご紹介します。
引用元HP:丼丸公式
(https://sasafune.co.jp/)
引用元HP:鶏笑公式
(https://nis-torisho.com/)
引用元HP:日乃屋カレー公式
(http://hinoya.jp/company/)
引用元HP:一本堂公式
(https://shokupan-ippondo.jp/)
※2021年5月12日時点で、「海鮮丼」「唐揚げ」「カレー」「パン」それぞれをアントレでフリー検索をした際に上位表示されたテイクアウトの飲食店5社(表示件数が5件に満たない場合は3社)の中から、フランチャイズ本部として最も長く運営をしている1社を選定。記載している開業資金および月額費用は2021年4月時点でアントレ(https://entrenet.jp/)に掲載されていたものを参照しています。
※4社の創業年は「丼丸(株式会社ササフネ):1979年」「鶏笑(株式会社NIS):2009年」「日乃屋カレー(有限会社ノアランド):2004年」「一本堂(IFC株式会社):2017年」です。
※開業資金および月額は税込で記載しています。
※1:上記条件で調査をした際の最安値。